出張で東海道線に乗った。 真鶴・湯河原、と車窓からはときおり冬の海が見え隠れする。 亡き母に連れられて、湯河原に遊びに来たのはいつの頃だったのだろう。 季節は真夏で、焼けた砂とサンオイルの匂いだけが記憶に残っている。 民宿には冷房なんてものはまだ無かったけれど、海からの夜風が頬を撫でて気持ちよかった。